「退職前、有休って全部使い切っていいの?」「代休はどうなるの?」

市役所を退職する際、意外と悩むのが有給休暇や代休の消化方法です。

特に引継ぎとの兼ね合いや、退職日との関係で不安に感じることが多い部分です。

この記事では、市役所職員が有休・代休を上手に消化しながら円満退職するための方法を紹介します。

退職時の有給休暇は原則すべて消化できる!

有休を謳歌している女性

地方公務員として付与された有給休暇(年次休暇)は、原則すべて取得可能です。

せっかく与えられた権利ですから、退職前に計画的に使い切ることを目指しましょう!

ただし、自身のポジションや所属する部署によっては、退職前とはいえ、有休を取得しにくいかもしれません。

そこは少しドライに、「もう辞めるから」と割り切ってもいいところですよ。

時季変更権は基本的に行使されない

「退職前にまとめて有休をとると、時季変更権で拒否されるのでは?」と不安になるかもしれません。

でも、これは安心して大丈夫。

少し古いですが、厚生労働省の「年次有給休暇のポイント」では、「退職日までの範囲でしか時季変更は認められない」とされています。

つまり、退職を前提とする有休に関しては、以下の理由から、使用者(=市役所)は時季変更権を行使するのが難しいのです。

  • 退職日が固定されている場合、有休取得をずらす余地がない
  • 時季変更しても変更先が存在しない(=退職するため)
時季変更権とは

時季変更権とは、労働基準法第39条で定められた、使用者が有休取得の時期を変更できる権利です。

事業の正常な運営を妨げる場合に有効とされ、労働基準法の適用を受けない公務員は、各自治体の勤務条例等で同様の規定が設けられています。

退職前の有休消化をスムーズに取得するための4つのポイント

市役所の有休は、基本的に年間20日付与されます。

有休は2年間で消滅してしまうため、最大40日が1年間に使える上限です。

部署によっては有休を取りにくく、退職前にほぼ残ったまま、なんてことも起こり得ます。

有休は権利なので、しっかり取得してから退職したいですね!

1.有休消化スケジュール案を考える

有休消化スケジュールを考えている女性

まずは退職日を決めたうえで、有休消化のスケジュール案を組んでいきます。

この際、残りの有休が何日あるか確認したうえで、スケジュール案を組むようにしてください。

スケジュール案としては以下のようなものが考えられます。

  • 退職日までの最後の1か月は丸ごと有休消化に充てる
  • 2~3か月かけてゆっくり有休を消化していく
  • 退職日に向けて少しずつ有休取得日を増やしていく

業務の繁忙具合に合わせて有休スケジュールを組めば同僚は喜ぶでしょうが、ここは仕事より自分の気持ちを優先しましょう。

また、有休がたくさん残っている人は、退職を決意した段階で、少しずつ消化していくことをおすすめします。

私は③のパターンで有休を消化しました。

最後の2週間は週4日、その前の2週間は週3日有休をとりました。

その前にも意識的に有休を取っていたのですが、結局すべての有休を消化することはできませんでした。

2.上司と事前に相談・調整する

有休は権利とはいえ、「来週から全部有休取ります!」というのはトラブルの元です。

有休取得スケジュール案を考えたら、上司と調整しましょう。

余程のことがなければ希望どおり有休は取れますが、ここは職場に筋を通すイメージです。

上司に退職の相談をする際、有休の話も進めることで、よりスムーズに有休を取得できますよ。

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上司への退職の相談方法については、下記の記事の中で紹介しています。↓↓

3.引継ぎのスケジュールを決める

業務の引継ぎ作業を行っている男性二人

市役所は人事異動の発表があるのは異動直前です。

そのため、後任の職員がわかるのは退職間際になってしまいます。

結果、後任の職員に引継ぎができるのも退職直前になりがち。

そこで、引継ぎについては以下の2つの方法のうち、どちらで行うか考えておきましょう。

  • 異動発表日を見越して、出勤日を1日確保し、直接引継ぎする
  • 上司や同僚に引継ぎを行い、後任への伝達を依頼する

おすすめは上司に引き継いでしまうこと。

上司には、有休消化について相談すると同時に、引継ぎについても相談をしておくとスムーズです。

責任をもって上司から後任に引き継いでもらいましょう!

4.連絡は取れるようにしておく

有休中でも、「電話やメールに最低限対応できる状態」にしておくと印象が良くなります。

もちろん、対応義務があるわけではありませんが、円満退職のためには有効です。

「有休中はスケジュールが詰まっていてすぐに連絡できないことも多いですが、何かあれば連絡ください。」

などと言っておくといいかもしれません。

私は「いつでも連絡ください!」と言って有休を取得したところ、本当に毎日連絡が来てしまいました。

「有休中は忙しいとアピールしておけば良かった」と、ちょっとだけ後悔しています。

代休に注意!取れずに残っていない?

代休がたくさん残っている女性

イベントなどで休日出勤をした代わりに、平日に休める権利である「代休」。

忙しい部署だと代休が貯まる一方で、なかなか消化できないケースもあります。

また、代休は買取り制度があることから、たくさん残っている人は、代休消化についてちょっとした戦略が必要になってきます。

代休は有休よりも優先して消化する暗黙のルール

もし代休が残っているならば、代休の日数も加えて有休消化のスケジュールを組む必要があります。

そして退職時に注意したいのが、この「代休」の取り扱いです。

「代休は有休に優先して取得する」という暗黙のルールがあなたの市役所にもあるはず。

まずは代休を消化することを念頭に、有休消化スケジュールを組んでいきましょう。

代休がたくさん残っている場合の戦略

代休がたくさんある場合は、退職前に有休も代休も取得しないという戦略もアリです。

退職時に代休が残っている場合、代休は買い取ってもらえます。

多くの自治体では、日給換算した金額に、土曜日の勤務だと25%、日曜・祝日の代休だと35%加算された金額になるはずです。

具体的には、20日(約1か月分)以上代休が残っている人は戦略的に考えてみてもいいかもしれません。

加算分だけは毎月清算する自治体の場合は、日給換算額×代休日数が買取金額になります。

私の勤めていた自治体は、加算分だけは毎月清算でした。

退職前の有休・代休チェックリスト

チェック項目内容
退職日が確定しているか上司に正式に伝えているか
残有休の日数確認システムまたは人事課で確認
残代休の確認休日出勤記録と照合
有休・代休の取得スケジュール作成業務や引継ぎに配慮して作成
上司との相談有休・引継ぎについて報告
引継ぎの準備後任または上司への資料作成
連絡手段の取り決め有休中の対応可否を明示

今の状況に悩んでいるなら専門家に相談してみよう

多くの市役所職員が「今のままでいいのかな…」と悩んでいるのは事実です。

実際、退職者数は近年増えており、20代・30代の自治体職員(都道府県職員を除く)の退職者数は年間2万人を超えました

過去10年間の自治体公務員の普通退職者数のグラフ
総務省「地方公務員の退職状況等調査」から抽出・計算

もはや市役所職員の退職は珍しいものではなくなってきているのです。

また、中には退職まではいかずとも、今のキャリアに悩んでいる人が多いのも事実です。

「このまま定年まで働くイメージがわかない」
「自分の強みがわからない」
「今の仕事を辞めたとしても他に何がやりたいかわからない」
「そもそも辞める・辞めないの判断ができない」

こういう思いを抱いてモヤモヤしている方は、ぜひ専門家に相談してみましょう。

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Q&A

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有給休暇は買い取ってもらえますか?

原則として、地方公務員には有休の買取り制度はありません

使い切れるよう、しっかりスケジュールを組みましょう。

有休中、連絡は取れるようにしておくべきですか?

有休中に連絡が取れるようにする義務はありません。

一方で、円満退職を望むなら「ある程度の対応」はしてもよいでしょう。

引継ぎが残っている場合、有休を拒否されますか?

通常、業務に支障がある場合に時季変更権が使われる可能性がありますが、退職時はほぼ行使できません。

引継ぎが難しい場合は、上司に相談するようにしましょう。

まとめ:業務に影響が出さないようにしつつ、しっかり有休を取得しよう

市役所職員が退職する際、有休と代休はしっかり消化すべき大切な権利です。

引継ぎと調整をしっかり行えば、無理に出勤することなく、スムーズな退職が可能です。

退職後の生活や転職に向けて、心と体を整えるためにも、有休や代休はしっかり活用しましょう!

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